パソコンのマウスは、どれも同じに見えて実は種類がたくさんあります。ケーブルでつなぐ有線マウスとワイヤレスマウス、手を包み込むエルゴノミクス形状や指で玉を転がすトラックボール、光学式とレーザー式など、どこに注目するかで分け方が変わります。
家電量販店の売り場で何十種類も並んでいるのを見て、どれを選べばよいか分からなくなった経験がある方もいるはずです。この記事では、マウスの種類を「接続方式」「形状」「読み取り方式」の3つに分けて特徴を比べ、用途に合わせた選び方を順番に説明します。
結論 マウスの種類は接続方式と形状を先に決めると選びやすい
マウス選びで最初に決めるのは、次の2つです。読み取り方式やボタン数は、その後に絞り込めば十分です。
- 接続方式:机の上だけで使うなら有線、ノートパソコンと持ち歩くならワイヤレス(USBレシーバーかBluetooth)
- 形状:手の大きさと持ち方で、標準・薄型・小型・エルゴノミクス・トラックボールから選ぶ
- その次に見る点:使う机の素材に合う読み取り方式、dpi、静音などの機能
なお、パソコンごと買い替えるなら、マウスが付いてくる商品もあります。PC WRAPで販売している中古デスクトップパソコンは、大半の商品にキーボードとマウスが付属しています。
マウスとは 基本的な使い方と各部の名称
マウスは、机の上で動かして画面のポインター(矢印)を操作する入力装置です。名前は、小さな本体とケーブルの形がネズミに似ていることから付きました。まずは基本の操作と、各部の呼び方を押さえておくと、商品の説明が読みやすくなります。

マウスでできる基本の操作
マウスを動かすとポインターが動き、ボタンを押すと画面上のボタンやアイコンを選べます。左ボタンを1回押すのが「クリック」、素早く2回押すのが「ダブルクリック」、右ボタンを押すとメニューが開く「右クリック」です。左ボタンを押したままマウスを動かす「ドラッグ」では、文字の範囲を選んだり、ファイルを別のフォルダへ移したりできます。ホイールを回せば、マウス本体を動かさずに画面を上下にスクロールできます。
マウスの各部の名称
商品の説明でよく出てくる部分の名前は、次のとおりです。
- 左ボタン・右ボタン:クリックに使う2つのボタン。左が決定、右がメニュー表示
- ホイール(スクロールホイール):中央の回転する部分。押し込むと「中ボタン」としても使える
- サイドボタン:親指の位置にあるボタン。ブラウザの「戻る」「進む」などを割り当てられる
- dpi切り替えボタン:ポインターの速さを切り替えるボタン。ゲーミングマウスに多い
- センサー:底面にある読み取り部分。ここから出る光でマウスの動きを読み取る
ボタンが2つとホイールが1つの「3ボタンマウス」が標準的な形で、サイドボタンなどが増えるほど多機能マウスと呼ばれるようになります。

マウスの種類を接続方式で比べる 有線と無線
マウスの種類を最初に分けるのが接続方式です。大きくは有線とワイヤレス(無線)の2つで、ワイヤレスはさらにUSBレシーバーを使う方式とBluetoothに分かれます。
有線マウス USB Type-AとType-C、PS/2
有線マウスは、ケーブルでパソコンとつなぐタイプです。信号をケーブルで送るので途切れることがなく、電池もいりません。差し込む端子は主に次の3種類です。
USB Type-Aは、今のパソコンにいちばん多く付いている長方形の端子で、多くの有線マウスがこの形です。USB Type-Cは、上下どちらの向きでも差し込める小さな楕円形の端子で、2014年に規格ができ、その後に発売されたパソコンから広がりました。PS/2は、USBが広まる前にキーボードやマウスをつなぐのに使われていた丸い端子で、今のパソコンで見かけることはまれです。
端子の形の違いは、パソコンの接続端子の種類と見分け方の記事で写真つきで説明しています。
2.4GHzワイヤレス USBレシーバーで接続
パソコンのUSB端子に小さなレシーバー(受信機)を差し込み、2.4GHzの電波でマウスとつなぐ方式です。レシーバーを差せばすぐ使えるので、設定が苦手な方でも迷いません。
Bluetoothが付いていないデスクトップパソコンで無線のマウスを使いたいときは、この方式を選びます。
注意したいのは、レシーバーの多くがUSB Type-Aの形をしていることです。最近の薄いノートパソコンにはType-C端子しかない機種もあるので、その場合はType-C対応のレシーバーか、変換アダプターが必要になります。
Bluetoothマウス
パソコンに内蔵されたBluetoothで直接つなぐ方式です。レシーバーがいらないので、USB端子をふさがずに済みます。最初の1回だけ「ペアリング」という登録作業が必要ですが、一度登録すれば電源を入れるだけでつながります。レシーバーに縛られないため、1つのマウスを会社のノートパソコンと自宅のタブレットで使い分けることもできます。登録先を切り替えるボタンが付いたモデルなら、2台以上をボタン1つで行き来できます。
有線と無線のマウスはどちらが良いか
どちらが良いかは、使う場所と重視する点で決まります。まずはメリットとデメリットを並べてみます。
| 接続方式 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 有線 | 電波の干渉で途切れない/電池がいらない/電池切れの心配がない | 端子の形が合わないとつなげない/ケーブルの届く範囲でしか使えない/狭い机ではケーブルが邪魔になる |
| 無線 | ケーブルがなく机の上がすっきりする/パソコンから離れても使える/Bluetoothなら端子をふさがない | 障害物で電波が届きにくいことがある/電池の分だけ重くなる/電池が切れると使えない/持ち歩くとなくしやすい |
有線マウスが向いている人
デスクトップパソコンを決まった机で使う方は、有線マウスで困ることはまずありません。電池交換の手間がなく、反応の遅れもないので、表計算の細かい操作や、反応の速さが大事なゲームにも向いています。
値段も無線より手ごろなものが多く、予備を1つ置いておくのにも向いています。
無線マウスが向いている人
ノートパソコンをカフェや会議室に持ち出す方は、ワイヤレスマウスが便利です。ケーブルを巻き取る手間がなく、カバンにそのまま入れられます。ノートパソコンの両側に端子が少ない機種なら、端子を使わないBluetoothを選ぶと、USBメモリや充電器のために端子を空けておけます。
迷ったときは「何に使うか」「どこで使うか」「何を重視するか」を書き出してみてください。気になる商品が見つかったら、型番で検索してレビューを読んだり、家電量販店で実際に握ったりすると、使ったときの感覚がつかめます。
マウスの種類を形状で比較する
同じ接続方式でも、形が違うと使い心地は大きく変わります。マウスの形状は大きく「標準」「薄型」「小型」「エルゴノミクス」「トラックボール」の5つに分けられ、手の大きさと持ち方で合うものが変わります。
持ち方は、手のひら全体をかぶせる「かぶせ持ち」、指を立ててつかむ「つかみ持ち」、指先でつまむ「つまみ持ち」の3つが一般的です。自分の持ち方を知っておくと、形状を比較するときに選びやすくなります。
標準マウス
左右対称のいちばん一般的な形です。右手でも左手でも使え、3つの持ち方のどれにも合わせやすいのが特長です。
初めてマウスを買う方や、家族で1台を共有する場合は、まず標準の形から試すと失敗が少なくなります。
薄型マウス
標準より高さを抑えた形です。カバンのポケットに入れてもかさばらないので、ノートパソコンと一緒に持ち歩く方に向いています。
手のひらとの間にすき間ができやすいため、長い時間使うと指先が疲れると感じる方もいます。
小型マウス
標準の形をそのまま小さくしたマウスです。手の小さい方や、つまみ持ちの方には扱いやすい大きさです。かぶせ持ちの方が使うと、手のひらが余って安定しにくいことがあります。
エルゴノミクスマウス
人間工学にもとづいて、手首をひねらずに握れるように設計された形です。手を縦に立てて握るものもあり、1日中マウスを使う事務作業の方に選ばれています。
右手用・左手用が分かれている商品が多く、合わない持ち方だと逆に使いにくくなるので、利き手と持ち方の確認が欠かせません。
トラックボール
本体の上や横に付いたボールを指で転がしてポインターを動かすタイプです。本体は動かさないので、置く場所は本体の大きさ分だけで済みます。手首を動かさずに操作できるので、腕の疲れが気になる方や、机が狭い方に向いています。慣れるまで細かい操作に時間がかかる点は覚えておきましょう。

マウスの読み取り方式の種類と違い
マウスは底面のセンサーで机の表面を読み取って、動きを検知しています。読み取り方式によって使える机の素材が違うので、ガラスの机や光沢のある天板で使う方は特に確認が必要です。マウスパッドを敷いて使うなら、どの方式でも問題なく動きます。
光学式(赤色LED)
赤い光を机に当て、反射をセンサーで読み取る方式です。紙や布の上では安定して動きますが、光沢のある面や透明なガラスの上ではうまく反応しません。
値段が安く、付属品のマウスにもよく使われています。
IR(赤外線)LED
目に見えない赤外線を使う方式です。光学式と同じく紙や布の上に向いていて、ガラスの上では使えません。消費電力が低いので、ワイヤレスマウスの電池が長持ちしやすいのが特長です。
BlueLED
青い光を使う方式です。青い光は赤い光より広がりやすく、細かな凹凸でも反射を拾えるので、紙や布に加えてガラスの上でもある程度動きます。ただし、ガラスの上での精度はそれほど高くありません。
レーザー
目に見えないレーザー光で、表面のわずかな凹凸まで読み取る方式です。光沢のある面でも反応しやすく、読み取りの精度が高いのが特長です。ガラスの上でも動きますが、精度は落ちます。
光沢のある天板の机で使うなら、まずレーザー式を候補にするとよいでしょう。
ボール式(機械式)
底面のボールが転がる動きを読み取る、昔ながらの方式です。ボールや内部にほこりがたまると反応が鈍くなるため、今の売り場で見かけることはまずありません。
各方式の違いをまとめると、次のようになります。
| 読み取り方式 | 光沢面 | ガラス | つや消し面 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 光学式 | ✕ | ✕ | ◯ | 消費電力:普通/価格帯:安い |
| IR(赤外線)LED | △ | ✕ | ◯ | 消費電力:低い/価格帯:比較的安い |
| BlueLED | △ | ◯ | ◯ | 消費電力:比較的低い/価格帯:比較的高い |
| レーザー | ◯ | △ | ◯ | 消費電力:普通/価格帯:高い |
マウスを選ぶ際のポイント
接続方式と形状を決めたら、細かい仕様で絞り込みます。商品の説明でよく見かける項目を、選ぶときの見方と一緒にまとめました。
パソコン側の端子を確かめる
有線マウスやUSBレシーバーを使う場合は、パソコンに合う端子があるかを先に見てください。デスクトップならUSB Type-Aがほぼ必ずありますが、薄型のノートパソコンはType-Cだけのこともあります。Bluetoothマウスを選ぶなら、パソコンにBluetoothが付いているかを確認します。
解像度(dpi)
dpiは、マウスを1インチ動かしたときにポインターが画面上でどれだけ動くかを表す数値です。カウントや分解能とも呼ばれます。一般的な事務作業なら800〜1,600dpiくらいが使いやすいとされています。
dpiが高いほど小さな動きでポインターが大きく動くので、大きなモニターや2画面で作業する方には便利です。反対に高すぎると、文字を選ぶような細かい操作でポインターが行き過ぎてしまいます。
切り替えボタン付きのマウスなら、作業に合わせて変えられます。
ボタンの数
標準的なマウスは、左右のボタンとホイールの3ボタン構成です。サイドボタンが付いた5ボタン以上のマウスなら、「戻る」「進む」やコピー・貼り付けのような操作を割り当てられます。ブラウザで調べものをする時間が長い方は、サイドボタン付きにすると手の移動が減ります。
大きさと重さ
マウスには小型(S)から大型(XL)までサイズ展開がある商品もあります。今のマウスで手が疲れるなら、サイズが合っていないのかもしれません。
重さはおおむね60〜120gほどです。重めのマウスはポインターが安定する一方、長時間だと手首が疲れやすくなります。軽いマウスは持ち運びに向いていますが、ポインターがぶれやすいと感じることもあります。
静音設計とチルトホイール
便利な機能の中から、日常の作業で差が出やすい2つを挙げます。
静音設計のマウスは、クリック音が小さいスイッチを使っています。
図書館やカフェ、家族が寝ている夜のリビングで作業する方は、思った以上にクリック音が響くので、静音タイプを選ぶと気を遣わずに済みます。
チルトホイールは、ホイールを左右に傾けられる機能です。横に長い表計算のシートや画像を左右にスクロールでき、ブラウザの「戻る」「進む」を割り当てることもできます。

マウスはノートパソコンと組み合わせることで、作業のしやすさが大きく変わります。マウスと一緒に使うノートパソコンを探している方は、端子の種類も確かめながら一覧から選べます。
中古パソコンを買うときのマウスの考え方
パソコンを買い替えるときは、マウスを別に買うかどうかも決めることになります。中古パソコンの場合、付属品は商品ごとに違うので、PC WRAPでの扱いを例に見方を説明します。
中古デスクトップにはマウスとキーボードが付く商品が多い
PC WRAPで販売している中古デスクトップパソコンは、ほとんどの商品にキーボードとマウスが付いています。この記事を書いた時点では、販売中のデスクトップの9割以上が付属ありでした。付属するのは主に有線のUSBマウスで、届いたらパソコンに差すだけで使えます。
ただし、付属のマウスはパソコンのメーカーとは別のメーカーの製品が中心で、メーカーや形は選べません。付属品は商品ページの「付属品」の欄に書いてあるものだけが届くので、マウスが付くかどうかは購入前にこの欄で確かめてください。
ノートパソコンは基本的にマウスが付かないので、タッチパッドが苦手な方は、この記事を参考に手に合うマウスを用意しておくと届いた日から快適です。
付属のマウスも1台ずつクリーニングしてお届け
中古のマウスと聞くと、手で直接触るものだけに汚れが気になる方もいると思います。PC WRAPの「まごころクリーニング」では、専任スタッフがパソコン本体だけでなく、付属のマウスやキーボード、ケーブル類まで1台ずつ手作業で清掃しています。ホイールのすき間や底面のセンサーまわりは、ほこりや手あかがたまりやすい場所です。清掃の様子はまごころクリーニングのページで、清掃前と清掃後の写真つきで見られます。
届いたマウスが反応しないときに確かめること
当店にも、「届いたパソコンでマウスが動かない」というお問い合わせが届きます。故障を疑う前に、次の順番で確かめてみてください。
- 有線マウスは、いったん抜いて別のUSB端子に差し直す
- ワイヤレスマウスは、電池の向きと残量、本体裏の電源スイッチ、レシーバーが差さっているかを確かめる
- Bluetoothマウスは、パソコンの設定画面でペアリングし直す
- ガラスや光沢のある机の上なら、紙かマウスパッドを敷いて動かしてみる
PC WRAPのトラブルシューティングのページには、ブラウザでクリックやスクロールが反応しているかを確かめられる「マウス/クリックチェッカー」もあります。なお、付属のキーボードやマウスは、パソコン本体の保証の対象外です。

マウスパッドは必要か
マウスパッドがなくてもマウスは使えます。それでも敷いておくと、次の2つの点で使い心地が変わります。
操作の精度が上がる
マウスパッドの表面は、センサーが読み取りやすい素材でできています。机の素材や木目の影響を受けないので、ポインターが飛んだり止まったりしにくくなります。光学式のマウスをガラスの机で使う場合は、マウスパッドがあれば問題なく動きます。
マウスと机を守る
マウスの底面が机をこすらないので、天板に跡が付きにくくなります。机のほこりがマウスの底やセンサーに付きにくくなるのも利点です。
マウスパッドの選び方
選ぶときは、次の3点を見てください。
- マウスの読み取り方式に合っているか
- 表面の硬さや滑り心地、大きさが自分の使い方に合っているか
- 机の上でずれないか
長時間作業する方は、手首の下にクッションが付いたリストレスト付きのマウスパッドも選べます。
マウスの種類と選び方のよくある質問
マウス選びでよく出る疑問をまとめました。
マウスの種類はいくつに分けられますか
決まった数はありません。ここでは「接続方式(有線・USBレシーバー・Bluetooth)」「形状(標準・薄型・小型・エルゴノミクス・トラックボール)」「読み取り方式(光学式・IR LED・BlueLED・レーザーなど)」の3つの軸で分けました。売り場では、これに「ゲーミング」「静音」などの用途や機能による分け方が加わります。
ノートパソコンにもマウスは必要ですか
タッチパッドだけでも操作はできますが、資料作りや表計算のように細かい操作が多い作業では、マウスがあると速く正確に操作できます。外出先で短い時間だけ使うならタッチパッド、机で1時間以上作業するならマウス、と分けて考えると判断しやすくなります。
1つのマウスを複数のパソコンで使えますか
Bluetoothマウスなら、それぞれのパソコンでペアリングすれば使えます。登録先を切り替えるボタンが付いたモデルなら、毎回登録し直す必要もありません。USBレシーバー式は、レシーバーを差し替えれば別のパソコンでも使えます。
WindowsのマウスはMacでも使えますか
USB接続やBluetoothの一般的なマウスであれば、多くはMacでもそのまま使えます。サイドボタンなどの追加ボタンは、メーカーの専用ソフトを入れないと動かない場合があるので、対応OSを商品の説明で確認してください。
どのパソコンが自分の使い方に合うか分からない方は、質問に答えるだけで目安が分かる診断も使えます。
自分に合うマウスの種類が分かればパソコン作業はもっと快適になる
マウスの種類は、接続方式・形状・読み取り方式の組み合わせで決まります。数千種類あると言われる中から1つを選ぶのは大変ですが、自分が使う場所と持ち方が分かっていれば、候補は数えるほどに減ります。
毎日触る道具なので、手に合うマウスに替えるだけで肩や手首の疲れ方が変わることもあります。今使っているマウスに不満があるなら、まずは持ち方と形状が合っているかを見直してみてください。
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