Windows 10の公式サポートは2025年10月14日に終了し、その後はセキュリティ更新が提供されなくなります。
しかし！先日、2025年6月25日（日本時間では26日未明）にMicrosoftから驚くべき発表がありました！
なんと、一部の条件を満たせばWindows 10のESU（拡張セキュリティ更新プログラム）を1年間無料で利用できるようになったのです。これは、様々な理由でWindows 11への移行を検討されてる方にとって朗報と言えるでしょう。
この記事では、個人ユーザーが「1年間無料サポート延長」を利用する方法について、解説していきます。
ESU（拡張セキュリティ更新プログラム）とは？
ESU（拡張セキュリティ更新プログラム）とは、OSのサポートが終了した後に、有償でセキュリティ更新プログラムを提供でするプログラムです。対象となるのは、Microsoft Security Response Center (MSRC) によって「重要」および「緊急」と定義されたセキュリティ更新プログラムのみで、新機能の追加や不具合修正、テクニカルサポートは含まれません。
これまでは、個人でも法人でも購入が必要なプログラムでしたが、今回の発表により、特定の条件で1年間無料となりました。
延長サポートを無料で受ける条件
個人でWindows 10を使っている方は、以下の2つの方法でESUを1年間無料で利用できます。
「Windows バックアップ」を利用する（最もおすすめ！）
これが、Microsoftが個人ユーザーに最も推奨している、シンプルで簡単な方法です。
方法としては、お使いのWindows 10 PCで、標準搭載されている「Windows バックアップ」アプリを使って、
PCの設定をMicrosoft アカウントと紐付けてクラウドに同期するだけです。
- 具体的な手順
1.「スタート」メニューから「設定」を開きます。
2.「アカウント」＞「Windows バックアップ」と進みます。
3.Microsoft アカウントでサインインし、「PCの設定を記憶する」などの同期項目をオンにします。
4.同期が完了すれば、自動的にESUの資格が付与されます。
普段からOneDriveなどを利用してMicrosoftアカウントを使っている方なら、ほとんど手間なく完了します。
まだMicrosoftアカウントを持っていない方は、この機会に作成することをおすすめします。
「Microsoft Rewards」ポイントを利用する
Microsoftのサービス（検索エンジンBingの利用やMicrosoft Storeでの買い物など）で貯まるポイント「Microsoft Rewards」を使って、ESUと交換する方法です。
- 具体的な手順
1.1,000 Microsoft Rewardsポイントと引き換えに、1年間のESUを利用できます。
ポイントとして、日ごろからMicrosoftのサービスをよく利用していて、ポイントが貯まっている方には選択肢の一つとなります。
延長サポートすれば安心とはいえない
ESUが提供するのは「最小限のセキュリティ対策」に過ぎません。
ESUはたしかにサポート終了後のWindows 10にセキュリティ更新を提供してくれますが、その内容は限定的です。
- 「重大」または「緊急」レベルのセキュリティ更新のみ
ESUで提供されるのは、サイバー攻撃に直結するような非常に危険な脆弱性に対する修正が中心です。
OS全体をより強固にするための細かな改善や、日々の脅威に対応するための新機能は含まれません。 - 新機能や機能改善はストップ
Windows 10は、サポート終了後は新しい機能が追加されたり、既存の機能が改善されたりすることはありません。
時間の経過とともに、最新のアプリやサービスとの互換性に問題が生じる可能性も出てきます。 - 不具合修正やテクニカルサポートなし
ESUは、セキュリティ以外のOSのバグ修正や、何か問題が起きた際のテクニカルサポートは提供しません。
もしOSに不具合が見つかっても、基本的には自己解決が必要になります。
つまり、ESUは例えるなら、穴だらけの船の「一番大きな穴だけを塞ぐ」応急処置のようなものです。
その他の小さな穴や、船体の老朽化そのものには対応できません。
真の安心には「新しいOSへの移行」が不可欠
PCの長期的な安全性と快適性を確保するためには、最新のOSであるWindows 11への移行が不可欠です。
Windows 11では、以下のようなメリットがあります。
- 最新のセキュリティ機能
Windows 11は、最新の脅威に対応するためのより高度なセキュリティ機能や設計が組み込まれています。
これは、ESUではカバーしきれない部分です。 - 継続的な機能改善とサポート
Windows 11は今後も継続的に機能の追加や改善、そしてもちろんセキュリティ更新が提供されます。
これにより、PCは常に進化し続け、最新のテクノロジーやアプリを快適に利用できます。 - パフォーマンスと互換性の向上
一般的に、新しいOSはより高速で効率的に動作するように設計されており、最新のハードウェアやソフトウェアとの
互換性も高くなります。
新しいOSは「モダンで洗練されたインターフェース・セキュリティの強化・パフォーマンスの向上・継続的な機能更新とサポート」など、単なるOSの更新ではなく、PCの使い勝手と安全性を大きく向上させるための投資と言えるでしょう。
まとめ
Windows 10の無料ESU提供は、決してWindows 10を永続的に使い続けるためのものではありません。
この1年間という貴重な猶予期間を最大限に活用し、Windows 11へのアップグレード計画を着実に実行することが、今後のPC利用におけるセキュリティと快適性を確保するための最善策といえます。
ぜひこの機会に、ご自身のPC環境を見直し、未来を見据えた賢い選択を検討しましょう。
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