「パソコンの時計がズレている」「起動するたびに設定が初期化される」—— そんなトラブル、経験したことはありませんか?それは、パソコンの中にある小さな電池「CMOS電池」が原因かもしれません。この記事では、CMOS電池とは何か、どんな役割があるのか、そして交換方法まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
CMOS電池ってなに?
CMOS電池は、パソコンの中にある小さなボタン型の電池のことです。主に「時計」や「設定情報」を保つために使われており、パソコンの電源が切れている間も、時間や設定を記憶しておくために働いています。
補足:CMOSとは「Complementary Metal-Oxide Semiconductor」の略で、CMOS電池はそのCMOSチップに電力を供給するための電池です。
電池が切れるとどうなるの?
CMOS電池が切れると、次のようなことが起こります。
- パソコンの時計がリセットされてしまう(昔の日時になる)
- 起動時に「エラー」や「設定が初期化されました」と表示される
- インターネットや一部のソフトがうまく動かなくなることも
補足:Windowsでは、起動時に「CMOS Checksum Error」などのメッセージが表示されることがあります。
交換は難しい?
実は、CMOS電池の交換はそれほど難しくありません。
以下の手順でできますので試してみましょう。
【CMOS電池交換方法】
- パソコンの電源を切り、コンセントを抜く
- パソコンのケースを開ける(ノートPCの場合は裏面)
- 小さな丸い電池(CR2032など)を見つけて取り外す

- 新しい電池に交換する
※静電気に注意して作業しましょう!
補足:ノートPCの場合、CMOS電池が基板の裏側や内部にあることが多く、分解が必要になるケースもあります。
メーカーや機種によって難易度が異なるため、事前に調べておきましょう。
CMOS電池交換後のBIOS設定はどうするの?
CMOS電池を交換した後、パソコンを起動するとBIOSの設定が初期化されている場合があります。
以下の手順で、基本的な設定を確認・修正しましょう。
1.BIOS画面に入る
パソコンの電源を入れた直後に、画面下部に「Press DEL to enter Setup」や「F2キーでBIOSに入る」などの表示が出ます。機種によって異なりますが、一般的には以下のキーを押すことでBIOSに入れます。
| メーカー名 | BIOS起動キー(代表的なもの) |
|---|---|
| 富士通 | F2、F12 |
| NEC | F2 |
| 東芝 | F2、F12、Esc+F1/F2 |
| Panasonic | F2 |
| SONY | F2、ASSISTボタン、F3+電源ON、Del+電源ON |
| Lenovo | F1、F2、F12、Novoボタン |
| HP | F10、Esc、F1、F11 |
| Dell | F2、F12、Ctrl+Alt+Enter |
| ASUS | F2、F8、Delete |
| Acer | F2、F12、ESC+F1 |
| MSI | F2、Delete |
| ASRock | F2、F10、Delete |
| Gigabyte | F1、Delete |
| Intel | F2、Ctrl+Alt+Enter |
| Biostar | F2、F12 |
| American Megatrends | F2、Delete |
| EPSON | F10、Delete |
2.日付と時刻を設定する
BIOS画面内で「System Date」「System Time」などの項目を探し、現在の日時に修正します。
これを設定しないと、Windowsの更新や一部のソフトが正常に動作しないことがあります。

※あくまでイメージです。
3.起動順序(Boot Priority)を確認する
「Boot」タブにある「Boot Priority」や「Boot Order」の設定を確認します。通常は「SSD」や「HDD」が最優先になっている必要があります。間違って「USB」や「ネットワーク起動」が先になっていると、うまく起動しないことがあります。

※あくまでイメージです。
4.設定を保存して終了
設定が終わったら、「Save & Exit」または「Exit Saving Changes」を選びます。
これでBIOS設定が保存され、通常通りWindows が起動します。
交換の目安は?
CMOS電池の寿命は一般的に 3〜5年 と言われていますが、実際には使用環境やPCの状態によって変わります。
以下のポイントを参考にしてください。
寿命を左右する要因
- 常時通電しているPC
電池の消耗は遅く、5年以上持つこともあります。 - 長期間未使用のPC
自然放電により、数年で電池切れになることがあります。 - 高温・湿度の環境
劣化が早まるため、保管場所にも注意が必要です。
交換のサイン
- 時計が頻繁にズレる
Windows起動後に時刻が大きく狂っている場合は要注意。 - BIOS設定が毎回リセットされる
起動順序やカスタム設定が保存されない。 - エラーメッセージが表示される
「CMOS Checksum Error」や「Date/Time Not Set」など。
交換タイミングの目安
- 購入から3年以上経過
特に中古PCは最初に確認するのがおすすめ。 - 長期保管後の再利用時
起動前に電池をチェック。 - BIOSエラーが出たら即交換
放置すると起動不良や設定トラブルの原因になります。
予防策
- 長期保管する場合は、定期的に電源を入れる。
- 交換前にBIOS設定をメモしておくと安心。
まとめ
CMOS電池は、パソコンの「見えないところ」で大切な役割を果たしています。時計や設定がズレるなどのトラブルが起きたら、まずはこの電池を疑ってみましょう。交換は意外と簡単なので、ぜひチャレンジしてみてください。
さらに、交換後はBIOS設定の確認も忘れずに。日付や起動順序を正しく設定することで、パソコンを快適に使い続けられます。CMOS電池の寿命は3〜5年が目安ですが、長期間使っていないPCや中古PCでは早めのチェックがおすすめです。
小さな部品ですが、トラブルを未然に防ぐためには定期的な確認が重要です。
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